地方移住は月いくらあれば暮らせる?単身・夫婦・子育て世帯別の生活費シミュレーション

目次

はじめに|「結局、月いくら必要なの?」

地方移住を検討するとき、最も気になるのが「実際に月いくらあれば暮らせるのか」という具体的な数字です。

「都会より安いとは聞くけど、本当にどれくらい違うの?」
「単身と夫婦、子育て世帯でどれくらい変わるの?」
「協力隊の給料で生活できるの?」

この記事では、総務省の家計調査をベースに、単身・夫婦・子育て世帯別の生活費を具体的にシミュレーションします。


全国平均の生活費(総務省家計調査)

まず全国平均の数字を確認しておきましょう。総務省の家計調査(2025年・2026年公表)によると、消費支出は次の通りです。

  • 単身世帯:月平均約169,000円(出典:総務省「家計調査(家計収支編)」stat.go.jp)
  • 2人以上世帯:月平均314,001円(2025年平均・出典:総務省「家計調査(家計収支編)」stat.go.jp)

ただしこれは全国の都市部・地方を含めた平均値です。地方移住後の生活費は、この平均値とは異なる支出構造になります。


地方移住で「下がる」費目・「上がる」費目

下がる費目:住居費

地方移住で最も大きく下がるのが住居費です。都市部の家賃と比べ、地方では同じ間取りでも家賃が大幅に安くなるケースが多く、持ち家であれば住居費そのものがほぼゼロになることもあります。

上がる費目:自動車関連費

一方で大きく上がるのが自動車関連費です。地方は公共交通機関が乏しく、車が生活必需品になります。

地域差の参考として、北陸地方では自動車等関係費が月3.8万円と、全国平均の約1.5倍になっているというデータがあります。(出典:総務省「家計調査(家計収支編)」をもとにした分析)

地域差の大きさ

地域によって生活費の差はかなり大きく、関東と沖縄では2人以上世帯の場合、月9万円近い差があるというデータもあります。家賃や物価水準の違いが主な要因です。「地方だから一律に安い」とは言い切れず、移住先の地域特性(車の必要性・物価水準)を踏まえて試算することが重要です。

地方特有の支出構造については、こちらの記事でも詳しく解説しています。


単身世帯のシミュレーション

地方移住した単身者の生活費目安です(持ち家ではなく賃貸を想定)。

費目月額目安
家賃(地方の賃貸)30,000〜50,000円
食費30,000〜40,000円
水道光熱費10,000〜15,000円
自動車関連費(ガソリン・保険・維持費)15,000〜20,000円
通信費5,000〜8,000円
日用品・その他15,000〜20,000円
合計目安約105,000〜153,000円

都市部の単身世帯平均(約169,000円)と比べると、住居費の差により全体的に抑えられる傾向にあります。ただし車を持つ場合は自動車関連費が新たに発生するため、都市部より安くなるとは限らない点に注意が必要です。


夫婦世帯のシミュレーション

夫婦2人世帯の生活費目安です。

費目月額目安
家賃(地方の賃貸・2LDK程度)40,000〜60,000円
食費50,000〜65,000円
水道光熱費15,000〜20,000円
自動車関連費(車2台想定の場合は増加)20,000〜35,000円
通信費8,000〜12,000円
日用品・その他20,000〜30,000円
合計目安約153,000〜222,000円

夫婦で車を1人1台ずつ持つ場合は自動車関連費がさらに上がります。共有1台で済ませられるかどうかで、月1〜2万円程度の差が生まれます。


子育て世帯(夫婦+子ども)のシミュレーション

夫婦+子ども1人の世帯の生活費目安です。

費目月額目安
家賃(地方の賃貸・3LDK程度)50,000〜70,000円
食費60,000〜80,000円
水道光熱費18,000〜25,000円
自動車関連費20,000〜35,000円
通信費10,000〜15,000円
保育・教育費0〜30,000円(保育料は世帯所得・自治体により変動)
日用品・その他25,000〜35,000円
合計目安約183,000〜290,000円

地方は待機児童が少ない地域が多く、保育園に入りやすい傾向があります。一方で習い事の選択肢や高校・大学進学時の選択肢が少ないという課題もあります。子育てと地方移住の詳しいリアルについては、こちらの記事で解説しています。


家賃相場を調べる方法

シミュレーションの中でも特に地域差が大きいのが家賃です。移住を検討している地域の実際の家賃相場は、以下のサイトで調べられます。

複数のサイトを併用し、気になる地域の家賃相場を事前にチェックしておくことをおすすめします。なお、不動産ポータルサイトの相場は「掲載中の物件」をもとにした参考値です。より客観的なデータとして、総務省の「住宅・土地統計調査」という公的統計もあります(5年に1度実施・市区町村別の家賃の中央値・平均値が分かります)。この統計を使った地域別家賃相場の詳しい調べ方は、別の記事で改めて解説する予定です。


地域おこし協力隊の手取りと照らし合わせる

「協力隊の給料で実際に生活できるのか」という視点でも確認しておきましょう。

雇用型・月額233,000円の場合の概算手取りは約192,800円(住民税別)でした。単身世帯のシミュレーション(約105,000〜153,000円)と比較すると、貯蓄に回す余地もある水準です。

一方、委託型・月額200,000円の場合の実質手取りは約132,000〜138,000円(国保・国民年金控除後)でした。単身世帯の生活費シミュレーションの上限に近い水準であり、家賃補助の有無や活動費の使い方によっては、生活にゆとりが生まれにくい可能性があります。

任用形態別の詳しい手取りシミュレーションは、こちらの記事で解説しています。


まとめ|地域・世帯構成によって大きく変わる

地方移住の生活費は、世帯構成によって次のような目安になります。

  • 単身世帯:月約105,000〜153,000円
  • 夫婦世帯:月約153,000〜222,000円
  • 子育て世帯:月約183,000〜290,000円

ただしこれらはあくまで目安であり、地域によって住居費・自動車関連費の差が大きく出ます。「地方は一律に安い」と思い込まず、移住を検討している地域の家賃相場・車の必要性を具体的に調べることが重要です。

ロカスモは、あなたの移住準備を応援しています。

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